スピーカーケーブル 細い?太い?

太いから細いへ交換

  • 私のスピーカーは大型フロアタイプのバックロードホーンD-70(長岡鉄男設計)。
  • アンプはフルデジタルのPMA-60(光ケーブル接続)。
  • スピーカーケーブルはVCT3.5sq 2芯 0.32mm×45本(イメージはオヤイデ電気 

電気の専門家らしき人は、
「ケーブルそのものに音色は無い」
と言い、材質も音には大差ないという。長さはスピーカーとアンプまでの距離で2.5mは必要。まず太さを変えてみる。

1.太い VCT 3.5sq(3.31m㎡)から、細い16Awg(1.31m㎡)Amazonベーシック スピーカーケーブル へ交換してみる。



エンクロージャ内の配線から。フルレンジ2発、ホーンツイータ、コンデンサ、全て直で撚り合わせて接続。接点・ハンダは数が少ないほど抵抗が少ないと思っていたのです。ターミナル端子もなしでケーブル直出し、隙間はエポキシ充填で固定。この際それらの理論を全て捨てAmazon16Awgケーブルに変更。(思い切って細くしたつもり)
  • 平型端子・ギボシ・ハンダ使いまくりターミナル端子も増設。

変化は少ない筈だから更にターミナル端子も増設。スピーカーからアンプまでもAmazon16Awgに交換。

左スピーカーが終わったところで左チャンネルだけ音出し

  • 明らかにおとなしい。音量が少ない感じがする。低音が弱く高音が細く頼りない。明らかに情報な感じがする。
ケーブルが原因でないなら内部配線の接点抵抗が増えたからか?。おとなしいのでボリュームを上げてみると、今度は煩くなった。上げるほどに煩くなる。歪?でしょうか。それにしても低音が少なすぎる。全体に瘠せて弱々しい。

右スピーカーも完了し両チャンネルで音出し。

やはり物足りないので、つい音量を上げる。上げると煩くなる。バイオリンはキーキー、弦バスは小ぶりで輪郭もない、バスドラムやグランカッサも違いがない。ピアノはハンマーの音が消え、パイプオルガンの最低音もでない。ボーカルはみな中高生に若返ってしまった。明らかにマイナス変化だと感じる。

長さと太さの公式?

直流抵抗だけに着目するなら断面積の大きいケーブルがよいことになるが、そうは行かないようです。
  • 抵抗値に注目すればよいとか。
  • DF(ダンピングファクター)を20以上を維持すればよいとか。
  • アンプとケーブルでのDFでそうなるとか。(ネットワークも?)
以上の中で自分で出来るのはケーブルの長さと太さを変えることだけ。「創造の館」さんよると、
  • 1sq/1m
程度が目安らしい。実用的には0.5スケア/mで十分らしい。以下引用です。
  • スピーカケーブルが4mまでなら2スケア(AWG14)  
  • 7mまでなら3.5スケア(AWG12)  
  • 11mまでなら5.5スケア(AWG10)  
  • (それ以上は2パラ)    

とても分かりやすく参考になります。

2. Amazon 16awgの2本使い(2.6m㎡)

一応色々やってみます。


長さは2mで断面積2.5sq程度。これで周波数バランスはかなり良くなったが、3.5sqに比べるとまだ高音域が歪んで聞こえる…。(写真には電源プラグついてますが差し替えが簡単なのでこちらのスピーカーセレクターにテーブルタップを使ってコンセントプラグを使っています。)

3.更にAmazon 16Awg4本(5.2m㎡?)

手持ちの電源コードを2本加えて4本で実験。計算上は3.5sq以上のはずだが合計4線を撚ってノギスで測ってみるとギリで3sq程度。低音の量感はかなり増え、総断面積が影響あるのは間違いないようです。実用に近づくも、私の好みとしてはまだまだ全体に細いというか、聞き慣れないのかな。

その他の要素

撚り線・単線・2芯ツイスト・4芯スタガート…。直流抵抗・静電容量・インダクタンス・表皮効果・誘電体損失・機械振動・ダイオード効果…。などなど物理は全く分かりませんが、視聴結果は火を見るより明らか。
「線材は大差ない」ようですが、価格は桁違いに大差あるのが面白いですね〜。

4. VCT 3.5sq (3.31m㎡)2芯に戻す。

どうもしっくりこないのでスピーカーケーブルを元のキャブタイヤケーブルに戻します。エンクロージャー内の配線はAmazon16Awgのままでも、楽器の音や暗騒音オケの弦の松脂でこすれる感じ、バスドラムの空気押し出し感、ベースの唸り・・・。倍音はのってる感じ。リッチで気分もノリノリ。ブラインドテストをするまでも無く明らかな違いです。(という思い込みや、慣れ、かもしれない(-_-;))

3.5sqVCTの仕様(オヤイデ電気より)

構造

丸型キャプタイヤ

導体構成

3.5sq (45 / 0.32mm) ×2

線材

タフピッチ銅

絶縁体(内部)

PVC

絶縁体(外部)

PVC

絶縁体標準厚

0.8mm

シース厚

1.8mm

仕上がり外径

12mm

許容電流

32A

耐電圧

600V(AC), 750V(DC)

連続導体許容温度

60℃


物理的には何がいいのか分かりませんが3.5sqはかなり太いほうだと思います。私のオーディオ再生で目指すところは「ダイナミックで情報量豊富な再生」です。好みがあるとすれば生の楽器やオーケストラにふれる機会に恵まれたのでその影響を受けていると思います。オーディオに色付けは好まず、ソースに忠実な再生を目指しています。
  • 音の立ち上がり立ち下がり
  • ワイドな周波数特性
  • ダイナミックレンジ
私はフロア型スピーカーで容積約250リットル。これで生に近い音量・生楽器に近い音色・音場・スケールを体感したいのです。硬いものは硬く柔らかいものは柔らかく。それには細い線では無理のような気がします。

5.3.5sqから5.5sqへ交換

早速5.5sqを購入しました。値段はメーカーと店によってかなり違うようです。富士電線工業10m 送料込みで4059円でした。

5,5sqVCTの仕様(オヤイデ電気より)

構造

丸型キャプタイヤ

導体構成

5.5sq (70 / 0.32mm) ×2

線材

タフピッチ銅

絶縁体(内部)

PVC

絶縁体(外部)

PVC

絶縁体標準厚

0.8mm

シース厚

1.8mm

仕上がり外径

12mm

許容電流

32A

耐電圧

600V(AC), 750V(DC)

連続導体許容温度

60℃

長さは同じく2.5mです。16Awg←→3.5sqほどの大きな変化は無いのではと予想しましたが、明らかに情報量は増えてるように感じます。低音は軽やかでよく伸び、高音も同様に伸びている。全体に上質で品よく音場も広く、動きも素早い。位相の乱れもなくなったよう。念の為、ピンクノイズをスペアナでとってみる。凹凸が減りよりフラットでワイドになっています。物理的にはっきりと違いが出ているので、気のせいとは思えない。
  • 「太いケーブルでは低音は増えるが高音が減る?」
という定説は都市伝説としか思えません。相対的な違いでは無いでしょうか。更に聴き込んでいく内に、ワイドでフラットになっただけではなく、分解能力もあがり、トリオジャズは息使いから、大編成のオーケストラは楽器の数まで、より繊細でダイナミック、力強く芯が通っている。ソースの間接音と直接音の違いが明らかになり音場も広く豊か。3次元でハイクラスの音。これをオーディオマニアなら「劇的変化」というかもしれませんね。(測定に音量差がありますm(__)m)
こちらが3.5sq↓
こちらが5.5sq↓

5.5sqを扱う作業は被覆を剥くのも、銅線の先を揃えるのも、なかなかの力仕事になります。それこそ軟弱な端子には入らないし、ケーブル自体の重さで壊れる可能性もありそうです。
上の薄いグレーの方が5.5sq。黒っぽいグレーがが3.5sq。5sqはずしりと重いです。手持ちの電工ペンチは出番なしで、全てカッターで処理しました。
 これ以上太いケーブルがあるかも知れませんが、これだけ情報量があれば十分でしょう。

※ 実験としては Amazon16Awg を1mで実験してみたいのです。長さを半分以下にすれば行けるかも知れません。しかし私の部屋では短すぎて掃除・ラックの移動ができず不便過ぎます。
ケーブルの長さと太さ以外に被覆の太さ硬さ重さの違いも影響があるのか試してみたい気がします
 
※ 高さ100.1cm・幅49.2cm・奥行き560cmのバックロードホーンスピーカーでの実験です。他のスピーカーに当てはまるとは思えません。長岡鉄男さんに感謝です。


アンプPMA-60 ・スピーカーD-70・ケーブル長2.5mという環境下では

  • 2〜3mの短線では合計断面積が物を言う。最低3sq以上は必要
  • 2〜3mの短線ではその他の要素で大きな変化はない
 今がそれなりに良い音でなってるのなら面倒なことは避けて、良い音楽を沢山を聞いたほうが時間を有効に使えそうです。完璧を求めては切りがないですから。
 大きな変化を感じないなら変える必要はないと思います。小さな変化にお金をかけるといつの間にか大金を注ぎ込むことになります。大きな変化を求めるならスピーカをかえるか、スピーカーのセッティングを変えることが近道ではないでしょうか。

参考にさせて頂いたサイト

 
※ アンプとスピーカーの関係か「長岡鉄男氏使用のの5.5sqキャブタイヤケーブルでは駄目だったという人が、「実際長岡氏宅のシステムで聞くと素晴らしい音だった」という話、ネットで見かけます。
  • 好みの問題か耳の問題
  • システムを含む環境の違いか
だと思います。私は3.5sqですが長岡氏と同じスピーカーなので重くて硬すぎて扱い難いという5.5sqを試したくなり、早速オーダーしたところです。結果は後日ここに書くつもりです。

6.ケーブル交換の前にすること

ケーブルの末端処理・締め直し・接触抵抗の見直しをしておきましょう。情報量をかなり損失している可能性があります。決して侮れません。
  • 接点の面積
  • 接点の柔らかさ
  • 撚り線のまとまり
ハンダ付け・錫メッキの端子・撚り線の末端処理。接触面積を増やして接触抵抗を減らすと情報量は増えて高音域の歪や低音のむだな膨らみがなくなり、しずかでクリヤーな音になりました。私の場合、効果大で驚きました。スピーカーケーブルを交換する前にトライする価値はあります。私のような自作はスピーカーユニットからスピーカーターミナルまでの配線処理を見直す価値はあります。(金製品は意外に電気を通しにくいとか)


2020年8月2日

Amazon16awg(1.31m㎡)が今はかなり気に入ってる。クリアーで音場感もいい。欲をいうならもう少し太めの音が欲しい。そこで同じAmazonのAmazon14awg。換算表では断面積は2.08m㎡になるはず。一見して太め。音は
  • 太め
  • ソフト
アコースティックな楽器は音色ふくよかでとても良いのですが、同時に歯切れも悪くなったような気がします。二兎を追うものはなんとやらでしょうか。残念(-_-;)。

2021年7月23日

理論派の人は、
  • 測定器結果による違いを見出す。音質変化と音質向上とは別次元。ケーブル交換にはスピーカーのセッティングを替えるほどの効果は望めない。
聴感派の人は
  • 個人の実験結果を個人の見解で結論づけている。音質の変化と音質のレベルアップが同次元で語られている。終始主観的。
ということになりそうです。どちらも正解だと思います。最終的に心地よくなれればいいわけです。(^^)
結論からいうと、
  • ケーブルの長さと太さ・スピーカー・ネットワーク・アンプの関係
と要素が複数あり、それは個人の環境で異なる。気に入った音質になるには自分で実践してみるしか方法はないようです。

追記2021年7月21日 

交換前の音が太すぎだったと思っています。現在はAmazon16awgをとても気にってます。全体に締まってよくなったと思っています。音の変化=否定という感情が働いたのでしょうか。

  • 細いほうが低音がでないとか、低い周波数が出ないということは全くありません
 
私の実験結果では太いほうが太い音、細いほうが締まってクリアーな音という印象です。太い音に慣れているとタイトに引き締まった音を「低音が減った」と感じるかも知れませんが周波数特性をみると一目瞭然、そんなことは無いです。時間をかけて聴き比べると分かるはずです。

追記2021年7月20日

ご存知CANAREのサイト。
ダンピングファクターの大きいほうがスピーカの制動力に優れ 、 歯切れの良い低音再生が期待できます。https://www.canare.co.jp/catalog/docs/cables.pdf
とあります。導体抵抗が少ないほうがよいと。
ときたら抵抗値についてのサイトがありました。
スピーカー ケーブルのはじめの一歩 抵抗値
長さと太さの関係。単純に考えると太くて短いがいいと思いますが…。
エンジニア の 独り言
表皮効果が顕著になるのは、ケーブルの導線の直径が1.6mm以上の場合で、太いケーブルほど低音域に比べて高音域の抵抗が大きくなる割合が増加してしまい、一種のハイカットフィルターになってしまうわけです。極太のケーブルの方が音がぼけて聞こえる傾向があるというのも、この現象で説明がつくように思われます。…

 …ケーブルの長さより圧着の強さによって、驚くほど抵抗値が変化してしまうことがお分かりいただけると思います。

理論的な抵抗値が聴感に及ぼす影響よりも個人の環境による影響のほうが遥かに大きいと言えそうです。私も接点の締め付けや末端のハンダをやり直したら低音が締り高音域の偏りも無くなった様に感じます。

追記2021年 7月11日

Amazon16Awg1本を片チャンネル2メートルで使っています。あれから、スピーカーの向きや間隔を更に微調整。弦バスのバネ間や弓でこする音がゴリゴリ、バイオリンも松脂が効いていい感じです。バスドラのタッチがハッキリし、分解能がどんどん良くなりました。1週間ほど使ってまた5.5sqに戻してみると、全体に柔らかすぎて輪郭がぼやけてしまったように感じます。当分はAmazon16Awgで行くつもりです。
 試しにもう一度5.5sqに戻して効いてみると全域で太くて柔らかい音になる気がします。ケーブルと再生音も一理あるようです。Amazon16Awgで慣れた耳になってしまったのかも知れません。因みにAmazon16Awgの本数を数えてみると約60本。撚り径1.3m㎡÷60本=線径0.02mmとなりますが。どうなのでしょうか。Gen-san's Cable 買ってみるのもいいかも知れませんね。

追記2021年 3月15日 スピーカーセッティング変更後

更に欲を出します。スピーカーを後ろの壁に押し付け間隔を広げると音離れが良くなる。定在波対策には良くなったが、周波数バランスは低音が増え過ぎて不自然になった。全体に輪郭がボヤけてしまった。
ツイーターの間隔 1.2m

ツイーターの間隔 2m
そこでスピーカーケーブルを細いものへ交換してみる
  • 太い5.5sqから細いAmazon16awg2m(-50cm)に変更
スッキリして聞きやすい。ベースの立ち下がり・粒立ちがよく輪郭がでた。かといって高音が煩くもない。寧ろ歯切れよく立ち上がりもよい。先の実験で細いケーブルで高音がうるさかったのは、スピーカー位置と部屋の定在波や反射波のせいだった可能性が出てきました。スピーカーを壁に押しつけた事によってそれが改善されたようです。
  • 音を太く豊かにしたいなら太いケーブル
  • 低音が多すぎるなら細いケーブル
というように、スピーカーの環境変化とケーブルの太さの使い分けでも、好みの音質が得られるかも知れません。それにしても「Amazon16awg」は、かなりCPが高く(30mで¥1,700前後)、買っておいて損のないSPケーブルだと思います。たまに細い・太い・を切り替えて自分の思い込みだけかチェックしてみます。

所詮オーディオは好みに左右されます。
JBLの音が好きな人はジャズだけでなくJBLでクラッシックも聞くだろうし、タンノイの音が好きな人もまた然りでしょう。m(__)m。