FE206 エッジ硬化にブレーキフルード?

 四十年経過、エッジは硬化していた

FOSTEX FE206Σは布製エッジです。ダンプ剤が塗られていて経年硬化するようです。軽く指で押したぐらいでは殆ど動きません。音質的には特に不具合を感じていないのですが、最近スピピーカーケーブルやプラグをグレードアップし、中々悦に入っていたところ。これでエッジがもう少し動けるようになったらと、更なる音質向上に期待が膨らみます。ググってみると
  • 三油化学 シグマ ブレーキフルード D4スーパー ブレーキフルード補充液
なるものをお使いの方が多い。

もちろんオーディオ用ではありません。車用。どんなリスクがあるのでしょうか。先駆者の失敗談をググってみると
  • 多量に塗りすぎた
  • コーン紙にまで染みてしまった
  • 元には戻らない
  • フレームの塗装が剥げた
など。

布エッジの形態は
  • 断面が半円型(溝ひとつ)
  • 断面がジグザグ(波型溝)
が多いようです。注意しなくては行けないのはブレーキフルードなるもの、オーディオ用ではありません。スピーカーのエッジに塗ってどうなるかは手探りです。賭けです。コーン紙に油染みがうつってしまったり、コーンとエッジの接着が剥がれてしまっては廃棄処分も覚悟しなければなりません。
油を含んでいるのでコーン紙に付くと染みていきます。最悪、このようになってはおしゃかです。



私のFOSTEX 206Σのエッジは溝が3本のタイプです。

スピーカーユニットは水平に置きます。立てたままでは液垂れしたときユニットフレームの塗装が浮いてきます。
 
スピーカーユニットを伏せて作業ができれば、より安全ですが、これはフレーム等が邪魔して届きません。


先ずは綿棒で。コーン紙になどに垂れないように容器の内壁で雫を切ります

コーン紙から遠い外側の山(凸部)に少量ずつ、点々と塗っていきます。こするとダンプ剤が剥がれるかもしれません。

一周したところで一時間ほど様子を見ます。匂いの変化もなく見た目の異常もない。更に内側の山にも一周。コーン紙に染みが出来ると見栄えも悪いので、最も内側の山には塗りません。
 そのまま一晩放置。
翌朝なっても見た目には変化なし。指でかるく押して見るとほんの少しですが弾力が戻っています。大丈夫そうなので今度は谷にも塗ってみます。

 谷側(凹部)には綿棒が入らないので細筆を使います。
アマゾンで子供用セット筆が500円前後。右端の最も細いものを使いました。

決して周囲に雫を落とさないよう…

凹んだ谷だけに慎重に

筆の塗料に付いたようで、ティッシュで拭いたら塗装が剥げて下地が剥き出しになった。作業するときはダンボールなどを敷いて、テーブルなどの塗装面を保護しておきましょう。

  • ダンプ剤を柔らかくする
  • ダンプ剤は剥ぎ取らない

 成分は溶剤と油のミックスのようです。カチカチに固まったダンプ剤を柔らかいグミか、硬目のゼリーのようです。染み込んでしまえば、流れ落ちることはないようでが、染み込む前は水のような流体なので、傾斜すると流れます。そして塗料が塗ってあるものに付着すると塗装が柔らかくなり、更にそれを拭き取ると、塗料ごと剥がれてしまいます。

写真は上から、フレーム、アルミリング、ゴムリング、エッジ。茶色は接着剤。
塗った直後は濡れているような艶がありますが、染み込むと艶がなくなり乾いて見えます。この状態では垂れたりしないようです。エンクロージャーに取り付け出来るでしょう。


結果、半日経っても見た目の異常もなく、更に軟化したようです。フニャフニャではなく弾力は維持。ガチガチに固まっていたのが指でコーン紙を押すと、全体が2、3mm程動き、エッジは内側に1,2m傾く程度です。(指にブレーキフルードが付くと、コーン紙に染みができます。手につかないよう要注意!)



肝心の音質は

3日が過ぎました。エッジが固まってコーン紙だけが振動板面積になっていたのが、エッジまで動くようになったのだから悪くなるはずもない。ググると
「低音が増えた…」
という声が多い。私の場合はもともと低音は十分だった。むしろ出だしや立ち上がりが良くなって、表現が細やかになったようです。フルレンジ特有の高域の分割振動も減ったのではないでしょうか。画像に例えると、画面の大きさは変わらないが、2kから4kになったような感じです。劇的変化は感じませんが、音質のマイナス面は何もないようです。
  • 現状に特に不満がないならやらないほうが良い
どちらかといえば、やったほうが音質は向上しましたが、劇的変化を望むならやらないほうがリスクもないということでしょうか。