DENON PMA-60 VS 中国製(Tripath)

ルームオーディオ派です。

部屋で音場に浸りたい派です。スケール感・臨場感を味わいたい。
Tripath TA2020-020搭載のD級アンプはフロア型の大型スピーカーも鳴らせます。
  • D-70(長岡鉄男設計)・・・自作高さ100cm・57kgのバックロードホーン
  • DRW-1mkⅡ(長岡鉄男設計)・・・自作高さ180cm・53kgのダブルレゾナンスウーファー
を鳴らすのに十分な性能を発揮します。D級アンプにパワーは不要。
 以前のアンプは
  • Accuphase E-301 198,000円 (1981年11月発売)
を使っていましたが、音質で
  • Tripath TA2020-020搭載のD級アンプLvpin(2013年10月3,000円弱)
に代替わりしました。
CDプレイヤーは、
  • CDP Victor XL-Z711 ¥99800

Lvpin LP-2020A+ (Tripath TA2020-020)

中国製D級アンプはウルトラハイCP

 D級アンプといえばチップTripath TA2020-020。中国製のLepayだとかLvpinだとか本物だの偽物だのと言われていますが、チップがTripath社製 TA2020-020製であることが肝です。コンデンサーだのコイルだの素子が違うだけで、それなりに音色も音質も違いもありますが、共通するのは歪が少なく高分解能であること。その中でもLvpinは中低音の肉付きと音場感が特にいいので4台買いました。その4台もケースの蓋をあけると見た目は皆似たようなもんですが、音質は微妙に違います。3千円前後のアンプですからご愛嬌の範疇。
 Lvpinに一つ欲を言えば、「さーさー」というノイズ(おそらく高調波)。ボリュウムつまみを12時以上に回しスピーカーに耳を近づけると老人性難聴の私でもノイズが聞こえる。アンプを作れる人ならフィルターとかで何とかするのでしょうが・・・。

※ 格安中国製アンプの欠点は、作りがヤワなこと。スピーカー端子は雑に使うとすぐ壊れます。優しく丁寧に使うか、3,000円台の予備を揃えるか、国産の1万円前後を使うとか。

国産D級アンプのレベルは?。

D級アンプは中国製を幾つか聞いただけですが、ハイテク日本にも良いものがない筈はない。
  • 日本製に期待するのは中国製を上回る、高精度・高密度・高SN比など緻密な製品。
  • 日本製に期待しないのは製品単価アップのための能書きと余計な音作り。
ググってみる。色々あるが、辿り着いたのはDENON PMA−60。実売5万円前後で高SN・高分解と仰る方多し。製品はデジタル・ハイレゾ押し。そちら系のコダワリがてんこ盛りだ。接続もUSB・同軸・光・Bluetoothとか。(マニュアル→http://manuals.denon.com/PMA60/JP/JA/)。
私が興味あるのはRCA入力があって、スピーカーケーブルがダイレクトに接続できるかどうかだけ。ミニプラグやバナナプラグは接点が増えて音を悪くするからだ。いつでも便利は本質を見失う。今時の人はその方が音が良いとかカッコいいとか思っているらしい。撚り芯差し込み式には「ギロチン」のアダ名がついているw。

DENON PMA−60 試聴

Amazonの「箱に傷有り」製品を4万円台で購入しました。
  • モードPMA-60 Source Direct 
  • CDプレイヤー Victor XL-Z711
  • RCA(アナログ入力 
での試聴です。
  • 音場感も良く、きめ細かく、歪みも感じない。暗騒音など録音の全てを拾いまくる。
  • ノイジーとか癖とか一切ない。欠点が見つからない。
  • 低音は伸びているし量感も、スピード感もある。
  • 安物アンプのガサツさはない。高級プリメインにありがちな贅肉の音作りや色付けもない。
 中国製と比べるとSN比が良いのか更に静かになった気がします。Lvpinは3,000円前後、PMA60は実売五万円前後。一聴しただけなら、プラス40,000円以上の出費の意味を見いだせない人もいるでしょうね。もう一つ期待以下な感じがします。PMA60は本体は勿論、リモコンも外見や質感に金をかけている。PMA-60からコダワリ部品を全て取っ払って安いアルミケースに入れたら、Lvpinと同じか、或いはLvpinの圧勝かもしれない。そんなものを作ってもDENONさんの儲けはほとんどないわけですが。

  • モード PMA-60 Source Direct 
  • CDプレイヤー Victor XL-Z711
  • 接続Coaxial (デジタル入力 

念のため同軸デジタル接続を試してみました。とはいっても手持ちのケーブルはテレビのおまけのRCAピンコードしかありませんが、取り敢えずはRCAの片方を同軸に接続。CDプレーヤーには「Optical Degital Out」(光学…)とCDディスプレイ(昭和は液晶ではない!?)に表示されますが光ではなく「Coaxial」同軸デジタル接続です。昭和時代のご愛嬌。PMA-60の表示は大丈夫。

Victor XL-Z711 デジタルアウト 接続表示画面

PMA-60 コアキシャル 接続表示画面

「同軸デジタル」という接続そのものが、出現当時のオーディオ界ではあまりいい評価を聞かなかった。ところがあれから30年?、

  • 同軸デジタルの音質は圧倒的です。

ダイナミックレンジ・立ち上がり・スピード・… 、どれをとっても圧倒的に同軸いいです。アナログの大人しさ、優等生な感じは消えてぐいぐい来ます。オーディオファンにはデジタル同軸がいいと思います。私には同軸デジタル出力できる機器はCDプレイヤーのみなので断定するには値しないかもしれません。


USB-DACデジタル入力MacBook Air (13-inch, Mid 2011)



PMA-60 USB接続 表示


これは頂けない。全体に音の粒が潰れてひどい音。元気というよりは煩い。このMacBook Air (13-inch, Mid 2011)の出力が酷いのだと思う

次は、
  • Bluetooth MacBook Air (13-inch, Mid 2011)
  • Bluetooth iPhoneSE
Bluetoothでは MacBook Air (13-inch, Mid 2011) の汚名返上。これは中々いけます。
PMA−60 Bluetooth 接続表示
iPhoneSE もBluetoothでの音質は同程度。
PMA−60 iPhoneでBluetooth 接続表示
しかし、同軸デジタルに比べると輪郭がゆるい感じ。もう一つ…。
最後に、

  • モード PMA-60 Source Direct 
  • CDプレイヤー Victor XL-Z711
  • 光伝送(光ケーブル接続)CDプレイヤー Victor XL-Z711
これは秀逸です。光が最も優秀です。光ケーブルはAmazonで買った500円前後と800円程度のもの。大差ないと思います。PMA-60には光入力端子が2個あるので助かります。

光ケーブル

PMA−60 Victor XL-Z711での光ケーブル接続表示
  • CDプレイヤー Victor XL-Z711
  • Apple TV (第3世代)
  • SHAR PAQUOS TV
どれを繋いでも、光デジタル伝送が 一番のパフォーマンス。どの楽器も・声も・締まって・伸びやか・パンチが効いて素晴らしい。曖昧さが感じられない。低音というものはこういう音だったのかというくらい引き締まっている。更にダイナミックレンジが広いと感じる。音量をかなり上げても煩くならない。聞き慣れた筈のいつもの音楽に我を忘れて聞き入ってしまった。PMA-60のDACはかなり良いのだと思う。接続相手次第でまだまだ余力がありそう。
  • 光イチオシです!!
視聴結果の印象を音の良い順に並べると、
  1. 光伝送
  2. 同軸
  3. Bluetooth
  4. RCA
  5. USB
という結果です。接続するソースやプレイヤーの性能も大いに関係あるので一概には言えませんが。

今どきはテレビ(AQUOS LC-32E9)にも光端子があるんですね〜

PMA-60 VS Tripath TA2020

 PMA-60の音が明らかにLvpinの音を上回ると思ったのはCoaxial (同軸デジタル入力)で Victor XL-Z711を聞いたとき。アナログRCA接続のTripathにはかなり不利な対決。費用対効果に値するかどうかは微妙。相変わらず
  • コスパではTripath TA2020の圧勝ですが…。
オーディオは上を見ればキリがない。私はPMA-60を買ってしまったのでこれを使い続けるつもりですが、まだ持っていない人はTripath TA2020を使い続けたほうがいいと思います。
しかし、格安中国製アンプは消耗するのも早いと思われます。次に買い替えの必要に迫られたら、Tripath TA2020のチップを使ってオーダーメードするか、自作するかです。自作派は
Tripath TA2020さえあれば、5万円でもっと良いものを作れるでしょう。どちらも現実的でないと思う人は人はPMA-60のような完成品を買いましょう。アナログアンプに5万円〜20万円の予算を割くくらいなら、PMA-60の方が文句なしにお得です。特に、昭和のオーディオマニアは「次元の違う音」(フルデジタル)に、はじめは戸惑うでしょうが、聞き込む程に、過去を捨て去るほうが懸命だと諭される事になるでしょう。

 ラック内の左の縦置がPMA-60。右隣の小さいの3台が Lvpin(もはや飾り) 。その上が CDプレイヤー Victor XL-Z711。その左がAppleTV。テレビはAQUOS。何れも音声は光デジタル伝送接続になりました。(一番下はTechnicsのグラフィックイコライザーSH8055、ピンクノイズの出力の為に使っていましたが、今は棚の飾りです。)
オーディオルームラック正面

アンプの違いは何処にある?

ダンピングファクター、ダイナミックレンジの直進性、フィードバック回路、ボリュームのギャングエラーなどアナログ部分の差が音に影響してきます。つまりアンプはプリ部が重要です。スピーカーとアンプの関係を正常に保てるかが重要。それがないと歪がでたり、周波数特性が変形してしまいます。

中国製日本製を問わず、手のひらサイズのアンプには仕様書が全く公開されていないものが殆です。内部の写真を公開されてもデータがないので買って見るしかありません。価格が安いので文句も言えませんが、過度の期待はできません。


※ アンプの違いと関係なく、スピーカーケーブルで音質が変わります。5.5sqの太いケーブルを平形端子やバナナプラグでしっかり接続すると抵抗が減り、多少に関わらず音質を向上させます。(スピーカーケーブルは 太く短く確実にをご参照ください)。PMA-60の光とRCAの違いは殆どわからなくなりました。周辺環境が整うとアンプの音質の違いは然程ないことがわかってきます。

追記 2023年11月20日

PMA-60ですが、2018年購入の5年目。突然電源が入らなくなりました。(/ _ ; )。ググってみると同じ症状の方沢山いますね。

追記 2022年8月16日

「Coaxial」「Optical」で接続するとDACは通らないようです。それが「フルデジタル」だと最近知りました(これも創造の館さんで知りました)。

追記 2022年8月12日

DENONの仕様書にダンピングファクターの値が掲載されていませんが「380」あるそうです。また音量にともなうギャングエラーも皆無だそうです。デジタルアンプの欠点を改善し、多くの点でアナログアンプを凌駕する新型デジタルアンプである。とおっしゃっています。

※ 創造の館さんは常に事実検証して結論づけています。感覚的推論は一切ありません。現在私が最も信頼する方です。

追記 2021年9月26日

スピーカーケーブルの接続を丁寧にきっちりすると音質が向上します。そこでTA-2020搭載のLepaiのアンプで聞いてみるとかなりいいです。周波数バランスもよく実に柔らかく靭やかで中音域の張り出しが特に良い。通常であればアンプというものは Lepai ta-2020で必要十分だと思います。PMA-60 が明らかに勝っているのは光デジタルケーブルで接続した場合です。アナログRCAケーブルスで接続すると大した違いはありません。その分予算はスピーカーに掛けましょう。
このシンプルさには脱帽です。

Tripath-2020-020が入ってます。

超高額アンプにはこれ以上何が入っているんでしょうか。音質はこれで十分ですよ。壊さないように丁寧に扱わないといけませんが^^;。

追記 2021年2月4日

今どきのフルデジタルオーディオの機能としてPMA-60は文句なしです。強いて言えばXRL端子が無いことぐらいでしょうか。

機能・性能で比較したら中国製アンプは足元にも及びません。PMA-60の圧勝です。激安の中国製アンプは消耗品ですから音が出なくなるとか端子が壊れるなどは時間との戦いでしょう。そういう意味ならCPもPMA-60 の圧勝です。

追記 2021年1月17日

ブラインドテストブラインドテストの経験ありますか?の記事を書いてから正にこのアンプをもう一度テストしてみるとBluetooth、同軸、光と、デジタルデバイスであればどれで聞いても大差は無いですね。意識的に聴き比べるから分かる程度の違いです。
  • Lvpinにはデジタル入力が無い
  • PMA -60にはデジタル入力がある
というところが最も大きな違いでしょう。デジタルアンプはDACが全て。デジタル出力付きのデバイスであれば音質はあまり気にしなくていいということでしょう。
  • テレビ1(HDMI)
  • BD2(HDMI)
  • AppleTV(iCloudミュージック・Youtube・Amazon)(HDMI)
  • Mac・iPhone (USB・Bluetooth)
以上のデバイスがPMA-601台で済むというのは便利です。LvpinでもBluetoothアダプタを使えばデバイスの選択肢は広がりますが 終端はアナログRCAのみなのでハンデがあるかな。
 また、久し振りにLvpinを接続して聞いてみました。相変わらずシンプル回路のダイレクトサウンドはいいです。ただSNはPMA-60の圧勝ですが。音質は価格ほどの違いは感じません。そのお金を貯金して良いスピーカーに使ったほうが賢明だと思います。

追記 2020年10月29日

中華アンプは片付けました。(居間からガレージカフェに移動)
スチールラックが乗りました。
AppleTVが4Kになりました(AmazonプライムとYoutubeを見るため)。
アンプPMA-60は横置きで上段に。
BDが2台になり上段に。(テレビに BD2台つなぐのは
下段にCDプレイヤー Victor XL-Z711



2023年7月30日 こんな感じになりました。クリヤーな音で気分が明るくなったので、黒ずくめから全体に明るいトーンに替えました。







このブログの人気の投稿

テレビに ブルーレイレコーダーを2台つなぐのは わりと簡単

Gmail 通知バッジが消えない→解決

工事費無料! 20A→30A に変えてみた

プラダン 二重窓 DIY

木製 面格子 自作しました