サンプルロースターなら強火
二重ドラムの場合
- 強火で3〜5分空焚き。200度前後まで予熱します。
- 生豆250g投入
- 強火のままドラムは熱量維持のためにゆっくり回します。(3秒に1回転以下)
- 1ハゼが来たら弱火に。更なる温度上昇を抑えます。
- 豆が丸みを帯び、よく膨らみ、艶がのってきたら消火、冷却
生豆投入から煎り上がりまで10分前後。至って単純ですが豆種に関わらずそれなりに出来ます。ポイントは、生豆を素早く高温にすること。予熱しておかないと時間がかかり過ぎて癖の強い味になるか、全く個性がない淡白な味になるようです。
1ハゼが始まったら弱火にすると、2ハゼが来るまで時間にかなり余裕が出来るので、スプーンでの見極めに余裕がでます。
ハンドロースターでここまでできれば充分だと思います。私はネルドリップ派ですが甘み・酸味に加えて旨味もあり、個性も残っています。おすすめです。
パンチングドラムの場合
- リンナイガステーブル一口コンロ
- 温度計(上昇・下降・一定、の傾向をみる)
- 生豆250g
- 生豆250g投入
- 強火。且つ焦げないようドラムの回転を調整。
- 1ハゼが来たら弱火に
- 豆が丸みを帯び、よく膨らみ、艶が出始めたら消火、冷却
実にシンプルな作業。ドラム内に畜熱はほぼない。
サンプルロースターで業務用焙煎機の真似をしない。
焙煎はパターン化が目的ではなく、できれば便利というだけのこと。ガスの火力は大型焙煎機とたいして変わらないらしいが、鋳物厚釜の業務用焙煎機は熱を溜め込むことが出来る(※1)。薄っぺらいサンプルロースターで蓄熱は無理。サンプルロースターを使うならいっそパンチングの直火を活かして、始まりからから1ハゼまで強火で押し通す。回転早め!強火で強気!。爆ぜたら弱火で塩梅のいいところで冷却。温度計だの色だの匂いだの、小細工はしない。究極のワンパターン。
※1 例えばコタツの熱源でも、
- 厚い布団を掛ける
- 薄いシーツを掛ける
のでは、発熱量は同じでも温かみはまるで違う。厚い布団は熱を溜めることが出来るが、薄いシーツでは熱を透過してしまう。たとえ布団でも冷気が入らないようにキッチリ塞がないと寒い。布団を網に変えたら、もはやコタツとしては役に立たない。この違いが業務用マシンと手網・サンプルロースターとの大きな違いだと思います。更に業務用焙煎機はその熱の溜め方や、空気の流れ方をもコントロール出来るので再現性は高い。
サンプルロースターで熱量を維持するには、
- 強火で(リンナイ一口コンロなら全開)
- 風の影響を抑えて(窓やドアは閉める)
- 焦がさないよう、偏らないよう、常にドラムを回転させる
という単純作業。それしかやることがありません。弱火だの中火だの温度計だのでは、しっかり煎れません。強火でしっかり煎れば、
- 甘みがでる
- 癖が出にくい
甘みがでると、酸味も苦味も和らぎます。とりあえず豆が膨らんで甘みが出るようになったら、温度計を使って程よい火加減と時間の関係を見つけることができるかもしれません。
温度計は取り付ける場所や、温度計のタイプによって全く異なる表示になります。大型焙煎機の温度をそのまま真似ても実際の豆の温度ではありません。全て熱量不足になるでしょう。
追記 2022年9月18日
パンチングドラムで生豆量を300gで煎ると簡単です。
- 火力は全開(リンナイ一口コンロLPG)
- 回転は1回転2秒程度
- 爆ぜたら弱火(一ハゼで7〜8分)
- 適当なところで終了
と非常にシンプルで味もいいです。豆によって時間は多少前後するかもしれませんが