音楽をかけ、花を飾り、コーヒーを淹れるのが仕事です。

2019年1月20日日曜日

手網焙煎  温度計に騙される

未だ手網な理由


手網焙煎はじめるの続きです。
試しに手網を始めて、すぐに機械焙煎に変える人が殆どだと思います。私はなぜ頑固に変えないかというと、

  • 単純に美味いから。自分好みのコーヒーが、他に見つからない。
  • 日々進化で味もどんどん良くなり、もし機械に替えてこの味が出なくなったら問題。
  • 機械だろうが手網だろうが味のセンスは人で決まると思うから。


豆を売るのが目的なら少量焙煎の手網では無理。機械焙煎のほうが短時間で量産できます。しかし自分の味を追求するなら、微妙な調整から大胆な焼き方まで自由度が高いのが手網の魅力だと思います。



現在の環境


  • 車庫にプロパンガスを配管(ガス欠防止・火力安定)
  • リンナイ一口コンロ
  • 手網は遠藤商事で上面・側面はアルミテープ(蓋は開閉自由)
  • シフォンケーキの型枠(風防 兼 網の高さ維持及び焦げ防止用)
  • セラミック網付き焼き網(熱面積増加・外炎による焦げ防止)
  • 肉用差し込み式デジタル温度計(手網内温度計測用)
  • タイマー(iPhone)
  • 煎り豆の受けザルON冷却用ファン式サーキュレーター
  • 上皿計り(生豆計量)
  • 反射式石油ストーブ(極寒地対策)




最初の疑問

手網の中で何が起きているのか見えません。まして豆の気持ちは分かりません。せめて温度(直付け温度計)と時間(タイマー)を視覚化することから始めました。すると、

  • 同じ温度表示で必ず爆ぜるとは限らない
  • 同じ時間で必ず爆ぜるとは限らない


ということが分かりました。



  • 手網とコンロの距離変化
  • コンロの火力変化



「遠火の強火」と「弱火の弱火」の関係。或いは、「強火の強風」と「弱火の弱風」の関係。やってみると、6分165度で爆ぜたり10分184度で爆ぜたり、12分で188度を超えたりします。豆一粒の内側と外側、手網の中全体での温度は必ずしも同じとは限らない。「ズレがある」。豆の内部温度は計りようがない。そこで、火力と時間(温度変化)を揃えると必ず同じ温度で爆ぜるようです。豆の芯まで一定の熱が通れば爆ぜるのではないでしょうか。例えば、熱でタンパク質が白くなる温度は普遍的要素で一定だと思います。(因みにここ青森弘前で冬の気温は零下まで下がります。生豆は凍りませんが季節によってスタート温度にはかなりの差があります。相応の火力の調整は必要です。)

「爆ぜ」の温度を基準にする


豆が爆ぜたということは一定の熱が通ったという最もわかりやすい現象かと。爆ぜるときの内部温度は同じである筈。ところが温度計では異なる表示をする。???。

温度計と豆内部の温度差(表示差)
  • 165度で爆ぜが来た
  • 174度で爆ぜが来た
  • 184度で爆ぜが来た
  • 188度で爆ぜが来た

次に、それ以上温度を上げないようにすすめると、

  • 爆ぜなくなる温度
  • 爆ぜが続く温度

があります。私の温度計では184度〜195度の辺りがよく爆ぜが続きます。2爆ぜは195度以上がよく爆ぜます。時間 は5分から15分の間と火力で異るようです。


火力や手網までの距離などで温度計の表示は異なります。しかし豆内部の温度や条件は科学的に物理的に同じである可能性が高いと思います。つまり温度計と実際の爆ぜ温度には誤差があるということだと思います。

  • 同じ火力
  • 同じ温度変化
  • 同じ時間経過




を再現できれば焙煎が確定すると思うのですが、特に火力視覚化する方法が未だ見つかりません。確定要素を増やすにはガス圧計を入れれば良いのでしょうが、いかんせん手編みそのものが不確定要素ですから(汗。




 焙煎機は何であれ、温度計が示すのは



  • 空気の温度
  • 豆の表面の温度




しか分からない訳です。豆の状態と温度の関係をパターン化していって、最良のポイントを見つけるしか方法はなさそうです。










2019年2月20日 追記

追加実験

上昇気流で検証。

カセットコンロからプロパンコンロにかえた時、炎の「ボーボー」という音は火力が強くなったと思いこんでいた。明らかに空気の音、風音。ところが温度は上がっていない。上昇気流が激しくなったのでは。上昇気流は気圧の差。
コンロの上に缶を積んで煙突効果(風量)の実験をしてみる。









点火すると風が凄い。煙突の中と外での気圧差が激しいのでしょう。試しに手網で焙煎してみる。勿論同じ温度・時間で。結果はまるで駄目。ここでも温度計表示と豆の中の温度sが著しく違うものと思われます。熱が籠もらない手網に強風は当然不向き。そういえば、エスプレッソマシーンの蒸気ノズル。ミルクに突っ込むとすぐに熱くできるのに、少し離して手を当てても涼しい強風。また、ヘアドライヤーの強風ポジションも熱くない。原理は全く同じではないでしょうが風が強いと温度は下がる。あたりまえ〜♪。


ならば輻射熱で実験。

丸十セラミック焼き網。
最低限通り抜ける風量は少なそう





このままでは熱が四方に拡散しているようで手網の温度は今ひとつ上がらない。





やはりシフォン型を乗せると効率は良いようです。




結果

同じ火力で熱量はアップするようです。味も良く、甘みも増えて大らか・伸びやか。マイナス要素は感じられません。




  • 手網に風は☓
  • 輻射熱は◯





ということでしょうか。しばらくはこの方法で続けてみます。